体験談 ~ ご縁に感謝!
東北や北海道に多大な被害をもたらした台風10号がようやく過ぎ去り、まだその傷痕も癒えぬ内に先週末は台風12号、そしてまた13号…と、このところ集中的に台風のニュースを聞いているような気がしますが、その台風12号の影響を受けて、9月4日に鹿児島で開催予定だった花牟禮康生先生の「重版出来感謝講演会」が中止になりました。
前回も大盛況でしたが、今回も160名を超えるお申し込みをいただいていたそうで大変残念でしたけど、自然の力にはかないませんからね。
但し、10月2日(日)に会場を変更して改めて開催するということなので、まずは良かったな~と。また大勢の方が参加されることを願っています。
さて、今月はまた当会の会報誌の『通心』を発行する予定ですが、久しぶりに「体験談」を載せることになります。 沖縄で余生を過ごすためにご夫婦で横浜から移ってこられた、とても素敵なご婦人(Eさん)が今回の体験談の主人公です。 ご高齢ではありますが、とてもその年齢には見えません。Eさんとお会いした方々はまず年齢をお聞きして一様に驚かれます。そして、がん患者さんだとわかってまたびっくりされます。お肌もつやつやとお綺麗で、お顔の表情も明るく、いつも穏やかな笑顔でお話されますから、ご病気で悩んでいらっしゃるようには見えないのでしょうね。
Eさんとお会いするのは三度目でしたが、第一印象は「なんて上品な方だろう!」と。
そして色々なお話をする中で「凛とした強さと柔軟な思考を持っていらっしゃる方」だと思いました。そして、何より感じ入ったことは常に“感謝”の気持ちがあふれているということ。ですからお話をしていると気持ちがほっこりしてきて…和みました (^_^)
戦中、戦後とその時代を生き抜いた方は皆さんそうでしょうが、Eさんもそれこそ大変なご苦労をされており、でもどんな時でも、どんなに生活が苦しくても辛くても、とにかくいつも希望を抱いて前に進もうとされる、あの時代の女性の生き方としては大変だったと思いますが、「プライド・潔さ」と「素直さ・謙虚さ」を兼ね備えていらした方だったんだなぁと。だから今でも、がんという病気に対しても、真っ直ぐに向き合っていらっしゃるように感じました。
「生きるということは誰のためでもない、自分のため。
自分自身のために、ただ生きたかったから」
というEさんの言葉。
私たちはただ黙ったまま、何度もうなずくだけでしたが、最後にこの取材について
「この年になってもまだまだ色々な事を知ることが出来てありがたいと思いますし、何かのお役に立つことが出来る、ということが幸せです」と、おっしゃって下さいました。
こうしてその方の『大切な思い』をいただくということは大変ありがたいことで、その思いをひとりでも多くの患者さんに届けられたら嬉しいですね!
また私自身も多くの“気づき”をいただき、このご縁に心より感謝いたします。
ということで、『通心』は現在制作中ですが、着々と完成に近づいておりますので、楽しみにお待ち下さいませ!