リキッドバイオプシーって何?
皆様、暑さ疲れしていませんか?
このところの猛暑…、まだ夏本番には間があるというのに、かなりの気温の高さでぐったりしていまいますよね…。心して体調管理に気を配っていただきたいと思います。
さて、リキッドバイオプシーって何なのでしょうか。
少し前から、色々な検査方法が話題になっています。2年前には「九州大、線虫を用いて尿1滴からがんを検出する技術を開発」なども話題になっていました。
リキッドバイオプシー(liquid biopsy)とは、主にがんの領域で、内視鏡や針を使って腫瘍組織を採取する従来の生検(biopsy)に代えて、血液などの体液サンプルを使って診断や治療効果予測を行う技術ということ。
患者さんの負担が小さく、しかも腫瘍の遺伝子(ゲノム)情報を踏まえた適切な治療につながる手法として近年、世界中で研究開発が進められているそうです。
そしてこの手法を使えば、採血という低侵襲な方法でがんを診断できることに加え、治療の各プロセスで治療薬を適切に選択できるようになるとのことですから、患者さんにとっては願ってもない手法なのではないでしょうか。
それから、例えば腫瘍の遺伝子変異をターゲットにした薬(分子標的薬)が治療中に次第に効かなくなるような場合、腫瘍が新たな遺伝子変異を起こしてその薬に対する耐性を獲得しているケースでも、腫瘍組織を再度採って遺伝子変異を調べる再生検(Re-biopsy)は、病態や患者の状態によっては困難なことが少なくないということですから、これに代わって血液で遺伝子変異を検査できれば、新たな遺伝子変異に応じた薬を適切に選べるようになるということのようです。
☆☆ん~…、こうした言葉で表現されると何だか難しい気がしますが(苦笑)、当会に相談される方から、「生検を受けるのは嫌…、辛い…。」というご意見もあり、辛い検査から解放されれば何よりかと思います。
ただ課題もあるようで、リキッドバイオプシーは、「日本では保険適用されていない」ということのようなのですが…。今後の動向を見守っていきたいと思っています。