『もうすぐ、春…』
“三寒四温”という言葉が聞かれるようになってきました。
この表現、冬から春に移り変わる際によく使われますが、本来は冬の気候を表す言葉だったそうです。
あと二週間もすれば、今度は桜前線の話題になるでしょうし、
日に日に春の気配を感じるこの時期は、なんとなく気分も弾みます!
最近、改めて思うことですが、“日本の四季“っていいですね。
春・夏・秋・冬…それぞれの季節に趣・風情があり、
自然の営みの中に私たちも生かされているような感覚になります。
普段はせわしなく毎日が過ぎて、あっという間に時間が経ってしまいますが、
ある瞬間、ふと季節を感じることがあって、
街路樹の葉や、家々の玄関先に飾られているプランターの花、見上げた空の青さや流れる雲のかたち…。
もっと言えば、肌にあたる風の感触というか、空気感のようなもの。
以前、患者さんから「心の在り様」というお話を伺いましたが、
がんの宣告を受けた時、頭が真っ白になって、絶望感しかなかった…あの瞬間。
そして少しずつ冷静になり、今度は、なんとかしなければ…という焦りと、
もしできなかったら…という不安の日々。
そのあとは、時間の経過と共に現実を受け止め、周りや自分が見えてきて
信じるもの・頼るものが明確になった安心感。
最後は、ようやく前向きな気持ちになり、家族や周りへの感謝の思いと、
生かされていることのありがたさを実感。
「まるで春夏秋冬のようで、“冬来たりなば春遠からじ”、まさにこの心境ですね…」
と、笑っておっしゃいました。
思わず私も、「確かに、四季そのものですね。ちなみにどの季節がお好きですか?」
答えはやはり、「もちろん“春”ですよ!(笑)」
今、厳しい冬の真っただ中に身を置かれている方も、きっと春の訪れは来る!と信じて
前を向いて、一歩一歩と進んでいってほしいと願います。
春はこれからですから…☆