『時の流れ…』
12月になりました!
歴史の上で大きな変化のあった“令和元年”もいよいよ終わりが近づいてきました。
とは言え、特に何かが変わったわけではなく、例年のごとく…ですけどね。
ただ、“師走”と聞くと、なんとなくせわしい気分になるから不思議です。
そして、毎年言っていることですが、「あっという間の一年でした!」
この時期になると、会う人会う人、まるで挨拶のごとく、「早いよね~」と。
新年を迎えた途端、あっという間に春の桜の時期になり、気付けば新緑、そして梅雨…。
真夏のうだるような暑さと、いつまでも続く残暑にうんざりしているうちに、
いつのまにやら紅葉のシーズン、そして冬だより…。
でも、この時間の流れの速さを嘆く方ばかりではないようで、
先日お話した患者さんが言われたこと。
「早く時間が過ぎてくれたら…と、いつも祈っています」
その理由は、がんの生存率に関わっていました。
よく、“5年生存率”って言葉を聞きますよね。
その方は、「やっと半年…」「ようやく1年経った…」「あと2年!」という風に、
指折り数えて5年経過を待っているそうです。
だから、「とにかく早く時間が過ぎて欲しい!」
それを願っているのだと、切実に、でもきっぱりとした口調でおっしゃっていました。
その思いに込められた、「生きたい!」という気持ち。
これこそがとても大切なことで…時の流れとは、時に救いにも希望にもなるのだと、
ただ身をまかせるのではなく、時と共にしっかり歩まなければと改めて思いました。
人それぞれ、様々な思いがあるでしょうが、
良きことは続くように願い、悪きことは終わるように願って、
来る年を迎えたいですね。