《がんと診断されたら、口腔ケアも》
がんと診断された時、多くの人がまず自分のがんについて詳しく調べることでしょう。
しかし、それと同時に忘れないでいただきたいことが、今の自分の歯や口の中の健康状態を把握することです。
がん治療、特に抗がん剤治療中には、薬の副作用によって口内炎や歯の感染症、味覚の異常や口腔乾燥症など、口の中にも様々な副作用が現れます。
そして、抗がん剤治療によって口内炎になった人の約50%が、重症の口内炎のためにがん治療そのものに影響を受けているそうです。
また、抗がん剤による治療では、多くの場合、白血球が減って体の免疫力や抵抗力が低下してしまうので、吐き気や倦怠感などで口の中を清潔に保つことが難しくなると、細菌が増えて口の感染症が非常に起こりやすくなったり、全身に広がってしまう危険性もあります。
実際、今まで症状のなかった歯が急に悪化して痛みや腫れが起こることがよくあります。
少しでも治療によるリスクを減らすためにも、がん治療の開始前までに歯科を受診しておくことが大事ですが、できれば普段から口の中の健康に関して定期的なケアに努めることが望ましいと思います。
By. 2017年初夏号/HAMASUNA
☆☆ 6月4日から10日は、歯と口の健康週間だそうです。この機会に是非、意識してみられてはいかがでしょうか。