『第16回LMF臨床研究会① 』
先週10/22(日)に大阪市で『LMF臨床研究会』が開催されました。
この「LMF」は低分子化フコイダンのことですが、『LMF臨床研究会』とは、
「基礎・臨床研究を通じて、低分子化フコイダン(LMF)の作用機序の解明と、がん治療を
はじめとする難治性疾患に貢献していくこと」を目指して立ち上げられた会です。
発起人は川口光彦先生(川口メディカルクリニック院長・岡山市)で、2011年08月に
10名の先生方と研究者でスタートされました。
そして、毎年研究会を開催、年々規模が大きくなっていく中、2019年に国立がんセンターで開催
された「第13回」の後、コロナウイルス感染症の影響で2020年は開催できず、去年・一昨年は
オンラインでの開催でした。
今回は、4年ぶりに一堂に会しての研究会となりましたが、参加された先生方や研究者、医療従事者
の方々は50名以上になったそうです。
また、当日の予定が合わず会場参加ができなかった先生方など、オンラインで参加された方も50名
近くいらしたそうで、年々この低分子化フコイダンの評価が上がっているように感じました。
例年通り、九州大学大学院助教の照屋輝一郎先生による、「最新の基礎研究報告」から始まり、
歯科分野における臨床・基礎研究報告として、螺良歯科医院(栃木県)の螺良修一先生より
「日常臨床に欠かせないLMFクリームとLMFマウスジェル」、
そして、日本歯科大学准教授の岡俊哉先生からは「オーラルヘルスケアに有効なLMFの特性」と
題した内容の発表がありました。
照屋先生のお話では、LMFのがんに対する3大作用のひとつ、「血管新生抑制作用」に併せ、
新たに「浸潤抑制作用・転移抑制作用」も認められるとのことでした。
また、温熱処理に対するLMFの効果として、ハイパーサーミアとの併用についての研究結果を
発表されておりましたが、併用することでがん細胞が抑制されるということで、
現在ハイパーサーミアを実施されているクリニックの先生方を始め、当会も患者さんにハイパー
サーミアを提案しておりますので、今後の可能性が期待できる内容だったと思います。
そして、歯科の先生方の発表でも、低分子化フコイダンの炎症抑制効果や、抗酸化作用に関する
研究成果が紹介され、LMFクリームとLMFジェルの有用性が示されていました。
今でも、がん患者さんが口内炎の副作用が出た時にこのLMFクリームやジェルを使用しており、
改善報告もお聞きしておりますから、その効果を改めて実感することでした。
午前中の発表はこれで終了して、昼食を兼ねたランチョンセミナーのあと、午後の部は
岡山市立市民病院副院長・狩山和也先生による、「食事性肝障害2023」と題した発表からスタート。
こちらも大変興味深い内容でしたので、次回第2弾としてご報告いたしますね!☆