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がんの種類
がんと一口に言っても、その種類や性質は多様です。がんは 「発生した臓器」 と 「がん細胞そのものの性質（組織型・分子特性）」 によって分類され、それぞれで治療方針や治療の強度、再発のしやすさ、治療に対する反応性が異なります。
そのため、がん治療においては、単に「がんかどうか」ではなく、どの臓器に、どのような細胞性質を持ったがんが存在するのかを理解することが非常に重要です。
| 臓器・部位 | 主ながんの種類 | 傾向・特徴 |
|---|---|---|
| 胃・大腸・膵・肝・食道など （消化器がん） |
胃がん、大腸がん、膵がん、肝臓がん、食道がん | 生活習慣・炎症・消化吸収の影響が大きい |
| 肺（呼吸器がん） | 肺がん（腺がん、扁平上皮がん、小細胞がんなど） | 喫煙・大気因子・遺伝要素などが関与 |
| 乳腺・前立腺（ホルモン依存性） | 乳がん、前立腺がん | ホルモン感受性が治療方針に影響 |
| 血液・リンパ系 | 白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫 | 全身性の治療が中心、免疫の影響が大きい |
| 婦人科領域 | 子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん | 炎症、ウイルス、ホルモン、生活環境が背景に関与 |
どのがんにも共通するのは、身体内部の環境が大きく影響するという点です。
性質（組織型・分子特性）による分類
同じ臓器に発生したがんでも、細胞の形や遺伝子プロファイルによって進行の仕方が変わります。
| 分類軸 | 内容・例 | 治療への影響 |
|---|---|---|
| 組織型 | 腺がん・扁平上皮がん・小細胞がん等 | 増殖速度や薬剤感受性が異なる |
| ホルモン感受性 | 乳がんのER/PR、前立腺がんのアンドロゲン受容体 | ホルモン療法の適応に影響 |
| 遺伝子変異・分子特性 | EGFR、ALK、HER2、KRAS など | 分子標的治療・免疫療法の選択に直結 |
近年は 「がんの種類は臓器ではなく、細胞の性質で決める」 方向へ進んでいます。
がんと「身体環境」の関係
がん細胞の性質が治療に影響するのと同時に、身体側の状態（免疫・栄養・筋肉量・腸内環境・睡眠など）も治療成果を左右します。
病巣（がん細胞）×
身体環境（免疫・代謝・炎症）
身体環境（免疫・代謝・炎症）
という2層構造でとらえることが重要です。がん治療において、「どの種類のがんか」だけではなく、どのような身体状態で治療に向き合うか が、生存期間と生活の質に影響します。
統合医療が果たす役割
細胞の性質に応じて治療法を選ぶこと（標準治療）は非常に重要ですが、治療効果を支えるためには、身体の環境保持が不可欠です。
| 統合医療で整える要素 | 目的 |
|---|---|
| 栄養状態 | 体力・筋肉量維持、抗がん剤耐性の保持 |
| 腸内・消化環境 | 免疫系の調整と炎症コントロール |
| 低分子化フコイダン | 体内の防御機能をサポートする成分として併用される例がある |
| 運動・呼吸法 | 疲労軽減・代謝維持・再発予防に寄与 |
| 睡眠とストレスケア | 自律神経の安定 → 免疫バランス維持 |
標準治療と統合医療は、「どちらか一方」ではなく、互いに補完し合い、患者の持ちうる治療力を引き出します。
