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「1年、もつかな」と医者に言われたとき、奈落の底に突き落とされた感じでした。T.Yさん(65歳・女性・胃がん)2013年取材
運命を変えた花牟禮先生の著書との出会い
亮二さんたちは、どのような対応を?
里加さんは、私ががんだって言ったら、もうあわてちゃって…。
里加さん 最初は電話で聞いたんです。それから、ずいぶんと時間が経って、目を真っ赤にして帰ってきたんです。つらかったですね。あの元気なお母さんが、こんな風になってしまうなんて。できることは何でもやらなくてはと考えました。
以来、いつも病院に車で連れて行ってくれるんです。一人で行けばいいのに、私も頼っちゃってね。
亮二さん がんのことは、私も母から家で聞きました。それまで素人ながらに、がんは治るものとイメージしていました。ただ、末期(ステージ4)であればもうダメなんだという、そんな中途半端な認識がありました。母から「末期」と聞かされて、焦りました。余命1年と聞き、さらに焦りました。
なぜなら、私は親孝行をしてきませんでした。今逝かれたら困るという焦りです。命の時間を5年にも、10年にも伸ばしたいとの気持ちを強くしました。私は8人兄弟の三男ですが、他の兄弟たちもショックを受け、兄弟で何とかしようとなりました。 皆が手当たり次第にがん関係の本を読み、僕もいろんな書店で良いと思える本を買おうと思いました。そのときに花牟禮康生先生の『がん治療の新しい常識』を読み、すごく希望が湧いてきたのです。
というのも、母のことを絶対に何とかすると思いつつも、世間からすると「こいつは何を言っているんだ」と思われているのかなと。がんの末期=もう治らないのが現代医学の認識なのに、一人でもがいている私は、滑稽に見えるのかなと。 強気だった反面、実際は弱気の部分もありました。ところが、花牟禮先生の本を読んだとき、私みたいな心境の人は世界中にたくさんいるとわかりました。要は、その本が私の救いになり、ダメと思う気持ちを捨てようと思ったのです。
また、本の中で白畑教授は「フコイダンを併用することで、抗がん剤の副作用を軽減する」という内容がありました。フコイダンだけに賭けるという選択肢もありましたが、まずはフコイダンと抗がん剤の併用による相乗効果を期待し、始めようと思ったのです。
母は強運の持ち主です。いつもだれかに救われて今の命があり、私たちがいます。そういう星の下に生まれてきた以上、65歳で死ぬわけがないと自分に言い聞かせました。
フコイダンとの併用で、抗がん剤の副作用を軽減
病院の先生の治療方針はどうでしたか?
先生に「治療をしない場合、死ぬんですか」とお聞きしたところ「死にますね」とあっさり言われました。そして「入院し、抗がん剤治療を」ということになりました。
亮二さん 私は「がんは治りませんが、抗がん剤で延命はできます」ということを先生に言われました。そのとき、延命できるだけなら、別の治療法を探してみようと思ったのです。それが花牟禮先生のすすめるフコイダンだったのですが。 また、がんの勉強をしているうち、抗がん剤そのものが体を蝕むことを知りました。知らなければ、抗がん剤治療は、がんに抗うと信じ、積極的にやっていたと思います。 ですから、闇雲に抗がん剤を入れるのではなく、TS-1とシスプラチンから始めました。ただし、シスプラチンはある温熱療法のクリニックで、少なめの量で投与しています。
抗がん剤治療の副作用はどうでしたか?
全然ありませんでした。
亮二さん 抗がん剤とフコイダンを併用したとき、髪の毛が抜けるようなこともありませんでした。TS-1を使ったとき「ちょっと体が疲れる」と言うくらいで。
2回入院して、どちらもフコイダンを飲んでいたのかな。みんな里加さん任せでした。だから、「お母さんフコイダン飲んだ?」と聞かれて「あ、忘れた」とか(笑)。 がんを告知されたら、誰しも考え込んでしまう。私の場合、気持ちの切り替えが早いんです。人生なるようにしかならない。泣いても一日、笑っても一日なら、笑って一日の方が楽しいものね。私はニコニコして冗談を言っている方がいいと思います。だから、うちは笑いが絶えないんですよ。この子も「お母さん、いい本があるから。絶対に治るから、僕は死なせんから」と言ってくれていますし。
亮二さん 花牟禮先生の本では母と同じ状況の人が、そのときどうしたかを読みました。病院でも、先生の言葉で気になることはすべて控え、兄弟で毎回相談をしました。アクションを起こすことに対し、そのことに弊害はないかとか、兄弟でいちいち考えていましたね。