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笑ったり、泣いたり、喧嘩したり。家族の支えで起こした奇跡…。Sさん(77歳・男性・胃がん)2018年取材
40歳という若さで亡くなられた奥様。あとに残された3人の子ども達の面倒を見ながら、鉄工所の経営という大変忙しい日々を送ってこられたSさん。子ども達が一人前になり、長男が後継ぎとして励んでいた最中、リーマンショックが起こり、そして思いもよらない胃がんの告知を受けたのは、ちょうど70歳の誕生日を迎えたばかりの2010年の冬でした。
子ども3人を男手ひとつで
鉄工所を経営されていたSさんは、若くして奥様を亡くされ大変苦労されたそうですね。
Sさん 食事は私の母親や姉・妹に手伝いに来てもらっていましたが、3人とも学校に行っていましたから大変でしたね。長女は高1(15 歳)、長男が小5(11 歳)、次女は小4(10 歳)でした。
長男 父は毎朝、僕ら3人を起こして、朝ごはんを作り、洗濯も済ませてから、従業員を迎えに行っていました。
お子さん達にとっても、お母様が亡くなられたことはとてもこたえたでしょう。
長女 母は40歳でした。退院する予定日の前日に亡くなったんです。退院してくると喜んでいたのに…本当に突然でした。だから今でも、どこか旅行にでも行っていて、いつか帰ってくるように感じているんです。
長男 その晩もお見舞いに行って、僕らを送りに降りてきて、「明日迎えに来てね!」って言っていたのに、夜中に急に電話がかかってきて…。
その後、お父様は再婚されなかったんですね。お母様を亡くされて苦労されている中で、家族みんなで力を合わせてお父様を支えてこられた。
長男 たぶん、父が優しかったからまとまったんだと思います。僕も荒れている時期があったんで、父は苦労したと思います。