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大好きなお酒を断ち、美味しいメロンを育てることへの情熱で今を生きています。N.Tさん(71歳・男性・肝臓がん)2009年取材
真島先生の見立てはいかがでしたか?
真島先生の医院は、車で30分くらい行った所の久留米にありました。診察するなり「あんたはお酒好きだな」と言われました。γ-GTPが700くらいあったんです。「肝機能が弱っている。肝硬変になる前か、なっているとしたら初期の段階だろう」とのことでした。自分自身、体そのものはどうもなかったのですが、お医者さんのおっしゃることですから信じないわけにはいきません。真島先生のすすめに素直に従い、お酒もその日を境にキッパリとやめました。そして1週間に1度、畑作業の合間に真島医院に通ったんです。
γ-GTPはお酒をやめて2カ月くらいですっと下がりました。それで、いろんな検査をし、結果を見て薬を処方してもらうということをしていました。
1年が経った頃、真島先生が「一度、九州医療センターで詳しく診てもらおうか」とおっしゃられたんです。しかし、諸富町から九州医療センターまではかなりの距離があり、「先生、それはどうにかならんでしょうか」と言ったんです。私が入院すれば、家内が一人でメロンの世話をしなくてはならなくなりますし、娘が見舞いに来るとしても結構遠いので、交通事故とかが心配でした。すると真島先生は「じゃあ、近くの病院に僕の友人がいるからそこにしよう」と。
診てもらいますと肝臓の状態が尋常ではなかったようです。「やはり、早急に手術をした方がいいですね」との診断でした。
2006年9月29日にお腹を開け、肝臓の下の方にできていた悪性の腫瘍を小指の先ほど切除しました。さらに大きな胆石も見つかったので、それも取ってもらいました。
術後の経過は順調でしたか?
はい。あんまり順調だったもんで、途中で病院を抜け出し、家に帰ってきました(笑)。点滴の針をそっと抜いて、すっと病院の玄関へ。メロンが気になって仕方なかったんです。ちょっと手入れをしておこうと思いまして…。
胃がんの手術をした私の友人は手術後、車の運転をするとアスファルトのつなぎ目で車がコトンと揺れるたびに、胃がジーンジーンと痛んだと言っておりました。私の場合、そのような痛みもなかったです。だから、家にも帰れたのかなと。ただ、病院からわが家に捜索願が出ておりました(笑)。それで、傷口から血がにじんでいたもので、かかりつけの医者に包帯を替えてもらおうと行ったら、先生に怒られる怒られる。翌日、病院に来られた真島先生に、「すみません!」と謝ると「どうもなかったな?」、「どうかあれば帰らんですよ」と、そんな会話をしました。
外科の先生も「N.Tさん、ばたばたした割りには、傷はきれいにつながってますよ」と言っていただけました。
出される薬はすべて飲みました。やはり肝臓がんの友人も私と同じ薬を与えられていましたが、その人の場合、途中で吐いていました。体が薬を受け付けんようになっていたんです。そう考えると自分の場合は軽かったんだな、早く病気が見つかって幸いだったんだなと思いました。
退院後は養生に専念を?
20日ほど入院していましたが、退院後はすぐに普通に仕事しました。とはいっても無理はしません。真島先生からも「働きすぎるとぶり返すよ」と忠告されていましたので、自分の体と相談しながら、なるべく疲れないように努力しながらやっております。
体の調子を診てもらいに近所の医院には毎日通っており、月に1度は血液検査の結果を持って真島先生の所でも診てもらっています。命はお金では買えませんから、仕事にしても食事にしても先生の言うことはすべて守っています。食事は豆腐と魚をよく食べるようにし、あまり満腹になりすぎないようにしています。入院してから毎日、体重を量るようにしており、手術後はちょっと痩せましたが、それ以来、体重の変化というものはそんなにありません。
生活も規則正しくして、朝は6時半に起き、畑作業をして、夜は8時から9時に寝るようにしています。